朝、目が覚めた瞬間に無意識でスマホを手に取ってしまい、そのままSNSやニュース、メールを眺めていたらあっという間に時間が過ぎてしまった…。そんな経験を繰り返していると、「また今日も朝からスマホをだらだら見てしまった」「起きた瞬間から自己嫌悪でしんどい」と感じやすくなります。
本来なら、起床後の時間はその日1日の調子を整える大事なゴールデンタイムです。それなのに、起床後すぐのスマホ習慣が続くと、頭はボーッとしたまま、気分は乱高下し、時間にも追われやすくなります。
この記事では、「起床後すぐにスマホを触らないコツ」をテーマに、なぜ朝いちスマホがやめにくいのか、その理由から、環境づくり・具体的な代替行動・メンタル面の工夫まで、行動レベルで解説します。
まず最初に、この記事のポイントをまとめると、次の3つになります。
・朝いちスマホは“意志の弱さ”ではなく、脳の仕組みと環境が作り出す習慣である。
・スマホを単に我慢するのではなく、「物理的な配置」と「起床後の代わりの行動」をセットで決めると続けやすい。
・完璧にゼロを目指すより、「起きてから◯分間だけ触らない」「このルーティンが終わるまで開かない」といった現実的なルールに落とし込むことが、長く続けるコツになる。
『この記事は、習慣化・時間管理に関する支援経験を持つライターが、行動科学や睡眠衛生に関する一般的な知識をもとに、起床後のスマホとの付き合い方をわかりやすく解説したものです。医学的な診断や治療を行うものではなく、あくまで一般的な情報提供を目的としています。体調やメンタル面に強い不調がある場合は、必ず医療機関や専門家に相談してください。』
起床後すぐスマホを触ってしまう原因を理解する
起床後すぐにスマホを触ってしまう行動には、必ず理由があります。まずは「なぜ自分は朝いちでスマホに手が伸びるのか」を理解することで、感情的な自己嫌悪から一歩離れ、冷静に対策を立てやすくなります。
脳が「楽で手軽な刺激」を求めてしまうから
寝起きの脳は、まだ完全には覚醒しきっていない状態です。ぼんやりしている分、少ないエネルギーで強い刺激を得られるものを無意識に選びやすい傾向があります。
スマホは、まさにその条件にぴったり当てはまる存在です。ほとんど体を動かさなくても、指先を数回動かすだけで、大量の情報や映像、メッセージが手に入ります。エネルギーをほとんど使わずに、脳に強い刺激を与えられるため、寝起きの脳にとっては“とても都合のいいおもちゃ”になってしまうのです。
さらに、SNSやニュース、ショート動画などは、不規則な「いいね」や新着情報が届くたびに、報酬を得たような感覚を生み出します。この「次を見れば、もっと面白いものが出てくるかもしれない」という期待が、気づいたら何十分もスマホを触ってしまう流れを作ります。
ベッドとスマホがセットになった「条件づけ」
毎朝、ベッドの中でスマホを触ることが習慣化していると、「布団から起き上がる前にスマホを触る」が当たり前のセット行動として脳に刻まれていきます。
たとえば、
・枕元にスマホを置いて寝る。
・アラームを止めた勢いで、そのまま通知やSNSを開く。
・「少し目を覚ますつもり」でニュースや動画アプリをタップする。
といった行動を繰り返すと、やがて「目が覚める→スマホを手に取る」という一連の流れが、自動的に再生されるようになります。この状態になると、意思の力だけで行動を変えるのはかなり難しいのが現実です。
不安や義務感から通知を確認してしまう
「仕事の連絡が来ていないか心配」「学校や子どもの予定で急な連絡があるかもしれない」といった不安や義務感も、起床後すぐスマホを触ってしまう大きな要因になります。
特に、
・職場からのメッセージやチャットツール。
・保育園や学校からの連絡アプリ。
・家族やパートナーからのLINE。
など、「見落とすと大変なことになりそう」と感じる連絡が多い人ほど、「とりあえず一度確認しないと落ち着かない」状態になりやすいものです。
このとき、連絡が来ていればその対応に追われ、来ていなければいないで、つい他のアプリを開いてしまう…という流れになりがちです。
起床後すぐスマホを触らないための環境づくりのコツ
起床後すぐのスマホ習慣を変えたいなら、まず整えたいのは「環境」です。意思の力だけに頼るのではなく、そもそも手を伸ばしにくい状況を作ることが、成功率を大きく高めます。
寝室からスマホを物理的に離しておく
一番シンプルかつ効果が高いのは、**「手を伸ばしただけでは届かない場所にスマホを置いて寝る」**ことです。
たとえば、
・ベッドから2〜3歩歩かないと届かない棚の上に置く。
・寝室ではなく、隣の部屋の机の上に置く。
・充電器をコンセントから少し離れた場所に設置しておく。
といった工夫をするだけでも、「なんとなく手を伸ばしたらそこにスマホがある」という状況を断ち切ることができます。
このとき大事なのは、「自分が半分寝ていても、つい手が伸びてしまう距離」を具体的に想像することです。それよりも一歩遠くに置いておくことで、「スマホを触る=一度ベッドから出る」というワンクッションを作れます。
代わりの「朝一行動」をベッドサイドに用意する
「物理的に遠ざける」だけでは、空白になった時間を埋めるものがなく、不安になったり、結局スマホを取りに行ってしまうこともあります。そこで、スマホの代わりにすぐできる行動をベッドサイドに用意しておくとスムーズです。
たとえば、
・シンプルな目覚まし時計。
・常温の水を入れたペットボトルやコップ。
・読みかけの薄い本や、一言日記ノート。
といったものを、枕元の定位置に置いておきます。起きた瞬間に、スマホではなくこれらに手が伸びるようにしておくことで、「起床=スマホ」だった条件づけを、「起床=水を飲む」「起床=ノートを書く」に上書きしていくイメージです。
アラームの設定で起床後スマホ依存を減らす
スマホのアラームを使っている場合は、そのまま他のアプリに流れ込みやすいのが難点です。とはいえ、「目覚まし時計を新たに買うのはハードルが高い」という人も多いでしょう。
そんなときは、まずアラームの使い方を工夫するところから始めてみてください。
たとえば、
・アラームを止めたら、すぐに「おやすみモード」や「フォーカスモード」に切り替えるショートカットをホーム画面に置く。
・アラーム専用の画面だけ表示されるように、寝る前に余計なアプリをすべて閉じておく。
・アラームを止めた後、自動で「今日やることの一言メモ」だけが表示されるようにウィジェットやメモアプリを配置する。
完全に触らないのが難しくても、「起床直後に開いていい画面」を限定しておくだけでも、SNSやニュースアプリに流れ込むリスクを減らせます。
NG環境と改善後の環境を比較してみる
起床後のスマホ習慣は、ほんの少しの配置の違いで大きく変わります。次の表は、よくあるNG環境と、その代わりにできる具体的な工夫を対比したものです。
この表を見るときは、「自分の寝室はどのパターンに近いか」「すぐに変えられそうなポイントはどこか」をイメージしながら読んでみてください。
| 状況 | NG環境の例 | 改善後の環境例 |
|---|---|---|
| 枕元の配置 | 枕元の真横にスマホと充電ケーブルがある | スマホはベッドから2〜3歩離れた棚の上、枕元には目覚まし時計と水だけ置く |
| アラーム | スマホでアラーム→そのままSNSやニュースを開く | アラームを止めたら自動的に「おやすみモード」設定、他アプリ通知はオフ |
| ベッド上の行動 | 仰向けのままスマホを長時間スクロールする | 起きたら一度ベッドから出て伸びをするルールにし、その後にスマホを取りに行く |
| 寝室の明るさ | カーテンを閉め切り、画面の光だけが頼り | レースカーテンで朝の光が入るようにし、スマホの光以外の「覚醒スイッチ」を用意する |
このように、**起きた瞬間の数分間をサポートする「物理的な仕掛け」**を増やすことで、「ついスマホに手が伸びる」頻度を下げていけます。
スマホの代わりになる「起床ルーティン」を決める
起床後にスマホを触らないと決めても、代わりに何をすればいいか決まっていないと、手持ちぶさたになってしまい、結局スマホに戻りがちです。そこで、時間別に「これだけはやる」という起床ルーティンを決めておくことが大切です。
1分でできる「起き抜けルール」を一つ決める
最初におすすめなのは、「寝起き1分でできる小さな行動」を決めてしまうことです。難しいものである必要はありません。
たとえば、
・布団の中で深呼吸を3回する。
・ベッドから降りて、カーテンを開ける。
・コップ1杯の水を飲む。
といった、本当にシンプルなもので十分です。ポイントは、「起きたら、まずこれをやる」が自動的に出てくるくらいシンプルにすることです。最初の1分をスマホ以外の行動で埋められると、その後の選択肢も変わってきます。
所要時間別に「朝一ルーティン」を用意する
毎朝、同じだけの時間の余裕があるとは限りません。そこで、所要時間別に「スマホの代わりにやることリスト」を用意しておくと、気分や忙しさに合わせて選びやすくなります。
次の表は、所要時間別の簡単な例です。自分の生活に合わせて、置き換えたり書き換えたりしながら活用してみてください。
| 所要時間の目安 | できることの例 | ポイント |
|---|---|---|
| 約1分 | カーテンを開ける/水を飲む/軽く伸びをする | 「とにかく布団から出る」きっかけとして使う |
| 約3分 | 洗面所で顔を洗う/歯を磨く/ベランダに出て空気を吸う | 体を起こし、光や水の刺激で覚醒を促す |
| 約5〜10分 | 朝のストレッチ/モーニングページ(ノートに思考を書き出す)/今日やることを3つ書く | 1日の方向性を整え、スマホ以外の情報で頭を満たす |
この表を活用するときは、「今日は1分コースしかできないからダメ」ではなく、「1分コースだけでもできた自分を肯定する」ことが大事です。完璧を目指すより、「少しでもスマホ以外の時間が増えればOK」と考えたほうが、長続きしやすくなります。
曜日別・忙しさ別にパターンを用意しておく
平日と休日、出社日と在宅勤務日など、朝のパターンが大きく変わる人も多いでしょう。その場合は、曜日別・忙しさ別に、ゆるい起床ルールを用意しておくと迷いが減ります。
たとえば、
・平日出社の日は「起床→水を飲む→カーテンを開ける→洗面所へ行く」までをスマホ禁止ゾーンにする。
・在宅勤務の日は「起床→カーテンを開ける→椅子に座って2分だけストレッチ」のあとに、仕事関連の連絡だけ確認する。
・休日は「起床→水を飲む→ソファで10分だけ本を読む」まではスマホ通知をオフにしておく。
このように、「いつでも同じ完璧な朝」を目指さず、状況に合わせた“ゆるい型”を持っておくことが、結果としてスマホ時間を減らす近道になります。
起床後のスマホ時間を段階的に減らす方法
習慣を変えるとき、いきなり「明日から一切スマホ禁止!」と自分に宣言してしまうと、たいていは3日も持たずに挫折します。ここでは、現実的に続けられる段階的なスマホ削減ステップを紹介します。
いきなりゼロにしないで「起きて◯分は触らない」から始める
最初のステップとしておすすめなのは、「起床後◯分だけスマホを触らない」ルールを決めることです。
たとえば、
・最初の1週間は「起床後5分だけスマホ禁止」。
・慣れてきたら「10分」「15分」と少しずつ伸ばしていく。
というように、自分が「これくらいならギリギリできそう」と思えるラインからスタートします。大事なのは、「ゼロか100か」ではなく、昨日よりほんの少しだけスマホ時間を短くする感覚です。
スマホ側の機能制限を味方につける
意志の力だけに頼らず、スマホそのものの機能を味方につけるのも効果的です。たとえば、
・朝の特定の時間帯だけ、SNSや動画アプリを開けないように制限する機能を使う。
・ホーム画面から、誘惑になりやすいアプリアイコンを別ページに移動しておく。
・起床後にすぐ見るのは「天気予報とカレンダー」だけ、といったように、1ページ目を“仕事用・生活用”の画面に整える。
こうした工夫は、「見たいのに見られないストレス」ではなく、「見ようとしたけれど、少し考える時間ができる」状態を作ることが目的です。ワンクッションが入るだけで、「今、本当に開く必要がある?」と自分に問いかける余裕が生まれます。
小さな「ごほうび」と組み合わせて続けやすくする
行動を続けるためには、「やってよかった」という感覚を自分に返してあげることも重要です。
たとえば、
・起床後10分スマホを触らずに過ごせた日は、お気に入りの飲み物をゆっくり味わう時間を作る。
・1週間続けられたら、小さなご褒美(好きなお菓子や文房具など)を自分にプレゼントする。
・スマホに「起床後スマホ我慢カレンダー」を用意し、できた日はスタンプを押す。
こうした仕組みを用意しておくと、「やらなきゃ…」ではなく、「やったほうがちょっと得をする」行動として定着しやすくなります。
メンタル面から見る「起床後スマホ」との付き合い方
起床後すぐスマホを触ってしまう背景には、生活リズムだけでなく、メンタル面の影響も少なからず関係しています。ここでは、心の側面から見た付き合い方のヒントを紹介します。
朝いちでネガティブ情報を入れないようにする理由
ニュースやSNSは、多くの場合、「刺激的で感情が揺さぶられる情報」を優先して届けます。特に、
・不安や怒りをかき立てるニュース。
・他人の充実した日常や成果の投稿。
・批判や炎上が目立つコメント欄。
こうした情報を、寝起きのまだ不安定なメンタルにいきなり浴びせると、1日のスタートが「なんとなくモヤモヤ」「理由のわからない不安感」で始まりやすくなります。
逆に、起床後の最初の10〜15分を、静かで自分にとって安心感のある行動(深呼吸やストレッチ、日記など)に使うと、1日の土台が安定しやすくなります。
「見ないことで得られるメリット」を言語化する
「スマホを見ないほうがいいのはわかっているけれど、つい見てしまう」というときは、「見ないことで得られる具体的なメリット」を自分の言葉で書き出しておくのがおすすめです。
例えば、
・朝にスマホを見ないと、1日を自分のペースで始められる。
・ネガティブな情報に振り回されずに、頭がクリアなまま仕事に入れる。
・支度のペースが乱れず、バタバタしにくくなる。
このような「実際のメリット」を書いておくと、「触らないほうが“いいらしい”」から、「触らないと“自分が得をする”」に、意識が切り替わりやすくなります。
失敗した日こそ「リセットを早くする」考え方
どれだけ工夫をしても、人間なので、時には起床後からスマホを触りすぎてしまう日もあります。
そんなときに大切なのは、「今日はもうダメだ」と一日中あきらめモードになるのではなく、「今気づけたからOK。ここからリセットしよう」という考え方を持つことです。
たとえば、
・スマホを触りすぎたと気づいた瞬間に、一度画面を閉じて深呼吸する。
・「この後30分は、別のことをしてみよう」と区切りを決める。
・夜になったら、「明日は起床後5分だけスマホを我慢する」と、翌日の自分と約束する。
完璧主義が強いほど、少しの失敗で「もういいや」と投げ出したくなります。だからこそ、**「うまくいかなかった日こそ、やり直しの一歩を小さくする」**ことが、長い目で見たときの成功につながります。
ライフスタイル別・起床後スマホとの付き合い方
起床後のスマホとの付き合い方は、ライフスタイルによっても大きく変わります。ここでは、よくある3つのパターン別に、現実的な工夫をまとめます。
在宅勤務で境目があいまいな人の場合
在宅勤務では、仕事とプライベートの境界があいまいになりやすく、起床後すぐに仕事チャットやメールを開いてしまうことが多くなります。
この場合は、
・起床から◯分までは、仕事のメールやチャットを開かないとルール化する。
・その代わりに、「今日のタスクをノートに3つ書き出す」など、仕事の準備に役立つが情報に振り回されない行動を先に行う。
・仕事用スマホやPCは、起床後すぐに触れない場所(別の部屋やデスク)に置いておく。
こうした工夫で、「起きた瞬間から仕事に追われる感覚」を減らし、自分のペースでスタートを切ることができます。
子育て中で連絡確認が必要な人の場合
保育園や学校、家族との連絡が必要な子育て中の人は、「一切スマホを見ない」は現実的ではないことも多いでしょう。
その場合は、
・「起床後の最初のスマホ利用は、連絡アプリの確認だけ」とあらかじめ決める。
・連絡確認が終わったら、一度スマホを別の部屋に置き、支度や朝食準備に集中する。
・緊急連絡だけは通知が届くようにしつつ、その他のSNSやゲームの通知は朝の時間帯だけオフにする。
このように、「必要な連絡だけはきちんと受け取りつつ、不要な情報は朝から入れない」バランスを目指すことが大切です。
夜型・シフト勤務の人の場合
夜型の生活が続いていたり、仕事のシフトが不規則だったりする人にとって、「早起き」はそもそも現実的でない場合もあります。そのときは、「早く起きる」ことよりも、「自分の起床時刻からの1時間をどう過ごすか」を整えることを優先しましょう。
たとえば、
・夜勤明けなどで起床時刻が日中になる場合でも、「起きてから最初の10分はスマホ以外のことをする」と決める。
・体内時計が乱れやすい時期ほど、起床後のルーティン(光を浴びる、水を飲む、軽く体を動かす)を固定する。
このように、起きる時間が何時であっても、「起床後すぐスマホを触らないコツ」は同じように役立ちます。
専門機関への相談を検討したい目安
起床後のスマホ習慣は、多くの場合、生活習慣や環境を整えることで少しずつ改善していけます。しかし、次のような状態が続いている場合は、自己判断で無理を続けるのではなく、専門機関への相談も検討したほうが安心です。
・スマホをやめたいのに、生活や仕事に支障が出るレベルで何時間も触ってしまう日が続いている。
・スマホ使用を減らそうとすると強い不安やイライラが出て、日常生活にも影響している。
・睡眠時間が極端に削られており、日中の強い眠気や体調不良が続いている。
・気分の落ち込みが強く、朝起きること自体がつらく、スマホに逃げることでしか気持ちを保てないと感じる。
こうした場合には、心療内科や精神科、睡眠外来などで相談することで、医療的な視点からのサポートや必要な治療につながる可能性があります。
この記事の内容は、あくまで一般的な情報提供です。無理のない範囲で試しながら、「少しでも身体や心の不調が気になる」「自分一人では抱えきれない」と感じたときは、早めに専門家の意見を聞くことをおすすめします。
よくある質問(Q&A)
Q1. 起床後すぐにスマホを見てしまっても、短時間なら問題ありませんか?
A1. 一般的には、数分程度の確認であれば、大きな問題にならないことが多いです。ただし、「短時間のつもりが、いつの間にか長時間になってしまう」状態が続くと、生活リズムやメンタルに影響が出る可能性があります。
大切なのは、「何分までなら自分にとって許容できるか」を決めておくことです。たとえば、「起床後10分までは、連絡確認だけならOK」といったルールにしておくと、だらだらと見続けることを防ぎやすくなります。
Q2. 仕事柄、朝いちでメールやチャットを確認しないと不安です。
A2. 完全に「見ない」ことが難しい場合は、「見る内容」と「見る時間」を限定する」発想に切り替えましょう。
たとえば、「起床後10分間はスマホに触らず、そのあと5分だけメールとチャットを確認する」「緊急連絡用のアプリだけ通知をオンにし、それ以外はオフにする」といった工夫が考えられます。不安をゼロにすることは難しくても、朝から情報過多にならないように調整することは可能です。
Q3. スマホを寝室から追い出したいのですが、目覚まし時計を買うのが面倒です。
A3. 新しく何かを買うのが負担に感じる場合は、まず「スマホの置き場所」を少しずつ遠ざけることから始めるのがおすすめです。
たとえば、最初の一週間は「ベッドから手を伸ばしても届かない場所」に置き、慣れてきたら「隣の部屋の机の上」に移動する、というように段階を踏む方法があります。どうしても難しい場合は、シンプルで安価な置時計を一つ用意しておくと、長期的には朝一スマホと距離を取りやすくなります。
Q4. 家族が起床後すぐスマホを触るのをやめさせたいのですが、どう伝えればいいですか?
A4. 相手の習慣を変えたいときは、「やめて」と直接的に注意するよりも、一緒にやれる小さな代替行動を提案するほうが受け入れてもらいやすいものです。
たとえば、「朝起きたら一緒にカーテンを開けよう」「起き抜けに一緒に水を飲もう」など、スマホ以外の行動を共有する提案をしてみてください。そのうえで、「スマホを見るのは、そのあとにしようか」と会話を重ねていくと、無理なく習慣を変えやすくなります。
Q5. 何度チャレンジしても三日坊主で終わってしまいます。
A5. 三日坊主になるのは、「目標が大きすぎる」か、「失敗したときのリカバリープランがない」ことが多いです。
「明日から一切スマホ禁止」ではなく、「まずは3日間、起床後5分だけスマホなしで過ごす」といった小さな目標に分けてみてください。そして、うまくいかなかった日があっても、「そこで終わり」ではなく、翌日からまた同じルールに戻ることを自分に許可しておくことが大切です。
用語解説
睡眠衛生(すいみんえいせい)
睡眠の質を良くするための生活習慣や環境づくりのことを指します。寝る前の光の量やカフェインの摂取、寝室の整え方などが含まれます。
条件づけ
ある行動と特定の状況が繰り返しセットになることで、その状況になると自動的に行動が起きやすくなる現象のことです。「ベッドに入るとスマホを触りたくなる」なども条件づけの一種です。
フォーカスモード/おやすみモード
スマホの通知を一時的に制限する機能のことです。一定時間だけ、特定のアプリや人からの通知だけを受け取るように設定できます。
モーニングルーティン
毎朝、決まった順番で行う行動のセットのことです。起床後の行動をルーティンとして固定することで、迷いが減り、習慣化しやすくなります。
まとめ:全部を完璧にやらなくていい。まずは「起床後5分」をスマホから守るところから
起床後すぐにスマホを触らないコツは、意志の力で自分を追い込むことではありません。大切なのは、
・スマホに手が伸びてしまう理由(脳の仕組み・環境・不安)を理解すること。
・手を伸ばしにくくする環境づくりと、代わりの朝一行動をセットで用意すること。
・「ゼロか100か」ではなく、小さなルールから始めて、少しずつ自分に合う形に調整していくこと。
です。
すべてを一度に完璧にこなそうとする必要はありません。むしろ、完璧を目指すほどプレッシャーが強くなり、続きにくくなります。
まずは、**「明日は起床後5分だけスマホを触らないでみる」「起きたらまず水を飲むところまでをスマホ禁止ゾーンにする」**など、たった一つのルールを選んで試してみてください。
その小さな一歩が、朝一スマホに振り回されない1日、そして自分のペースでスタートを切れる暮らしにつながっていきます。今日読んだこの瞬間から、あなたなりの「起床後スマホとのちょうどいい距離」を、一緒に探していきましょう。

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